
モノ撮りをするたびに、あまりのめんどくささと興味のなさにホトホト嫌になる狛ですが、たまにはレンズの話をしたいと思い、頑張ってちっこいデジカメで撮りました。
広角スナップ好きな僕ですが、最近、ことあるごとに連れ出している望遠レンズがあります。それがこのEBC Fujinon T 135mmf3.5。
「T」とか書いてありますが、別に例の「T*」コーティングとかがされているわけではないです。それどころかEBCなので、エレクトロ・ビーム・コーティングだけどな!
とか言って。フジノンは望遠だとテレの「T」、広角だとワイドの「W」がつくんですね。最初は28ミリが「SW」でスーパーワイドでしたが、後に19ミリが出てしまったので、28はただの「W」に格下げを食ったとさ。
ちょっと物語を書くと、この135ミリ、上の写真でもST801についてますが、このままの状態で、つまりはカメラのおまけとしてうちにやってきました。
3.5という凡庸な開放f値にさほど期待もせず……実際、他のフジノンレンズが名玉とかもてはやされる一方、この135ミリの人気は市場でもほとんどないようで、まあこちらとしても、そんなに使うこともあるまい、とはいえ、くれるというものは病気以外はひととおりもらっておくというのが先祖代々からの家訓であるからして……という、レンズに対して実に失礼な態度で入手したものです(ちなみに、もうそれはそれは、かわいそうになってしまうほどの格安値でした)。
しかし、実際使ってみると……これが実によく写り、取り回しもいい、良いレンズです。地味な印象もどこへやら。
f3.5という開放値も、ST801やベッサフレックスはファインダがよく出来ているのであまり苦になりません。フジノンなので、ST801なら(ネジマウントのくせに)開放測光ができますし。

うちにはロシアの巨鳥こと19枚羽根のタイールというのが前からゴロンとしてますが(写真左)、同じ135ミリだというのに、重さは倍くらいも違います。
この自由にならない感じが135ミリなのね、と愚かな狛はそんなことを思って臥薪嘗胆(?)していましたが、それは大きな誤解でした。
このフジノンの軽いことよ。無理をしない設計でスマートにできたのでしょう、おそらく300グラムもありますまい。
それでいて金属の質感は悪くなく、フジノンならではのカラフルな指標、手に馴染むピント輪に、クリック感の良い絞り輪……そうして軽やかに撮る望遠というの、やってみると大変楽しいものですね。
写りのことについて、ボケがどうとか言うのは些末なことだぜとか言い放っておいてなんですが、さすがの僕も、このレンズの開放付近でのボケ具合は、水彩画のようでとても素敵だと思います(前回載せた
動かない鳥の写真やら、
幼少背面液晶の写真やらで顕著かと思います)。
ピントが合っている部分のシャープさとこの独特なボケの差が、こう、ぐっと来ます。
これに味をしめてフジノン蒐集に走らないように気をつけないと……と自分に言い聞かせる日々。です(笑)。
ネットオークションばかり見てないで、撮りに行こう。