2015/01/12//Mon.
モノクロフィルムと冬の陽
itako1502.jpg
DP2 Merrill / 30mmf2.8

三連休……とはいかず。
土曜午後まで仕事してやり残しを消してから、晴れて二連休としました。
天気も良かったし、正月に発生した「フィルムで撮りたい」という衝動を大事にすべく、東京まで買い物と散歩に出かけることにしました。

写真は東京へ向かうバスの車窓から。
田舎 → 東京の風景と物思いにおつきあいください。
(※フィルムを買いに行く道中なので、写真はデジタルです)

itako1501.jpg

フィルムと言っても、当方の場合はモノクロ限定です。
カラーフィルムに関しては、ポジ/ネガともにずっと前から苦手意識があるし、自分で現像できないのでコスト的にもアウトです。

モノクロのフィルムを扱っているとなると……またおそらくヨドバシあたりで買うことになるだろうな。
本当は街のカメラ屋さんで買いたいところなんだけど、衰退著しく、当のヨドバシカメラだって買えるものが限られてるような状況。
プレストが亡きものになったことで感度400のモノクロフィルムはもうフジでは存在しないし、コダックは1本800円とかいう恐るべき値段。
イルフォードに頼るしかないのですが、下調べによればHP5+が1本600円かあ……。
でもまあ、やりたいことはやるしかないから、これにするつもり。

itako1503.jpg

僕がフィルムで写真を始めた頃だって、もはや最後期(もしくは晩年)と言って差し支えない時代だったでしょう。
それでも、1本いくらという話になると、今と比べれば全然安かった。
プレストの1600という超高感度モノクロフィルムがあって、それがとても好きだったんですが、30本入りの箱で7000円くらいだったかな……とすると、1本233円くらいですか。
墨……というか炭っぽい黒が出て、それがとても荒っぽく綺麗なフィルムだったっけ。

itako1504.jpg

モノクロフィルムは基本的に自分で現像するのですが、店にやってもらっても、当時は現像のみだったら確か300円くらいでできたんじゃなかったかな。
現像にこだわる人はそんな適当なマシン現像なんかには出さないでしょうが、本数出してるうちに店の人がこちらのことを憶えてくれて、名前を言わずとも受付封筒に書いてくれたり、ちょっと短い言葉を交わすようになったり、ああいうの、嬉しかったな。

新宿勤めの時は、夜終わってから毎日駅の周りを流してて、撮ったのをすぐ現像に出してました。
夏は汗だく、冬は震えてて、風の強い日や、雨の日も……毎日変わらない人がカウンターに立ってるところに、毎日変わらない馬鹿なスナップ撮りがフィルム持ってくる……なんか、そういうのも良かったよなあと思い出します。

itako1505.jpg

高速道路は河を何本も渡って、それからしばらく、習志野くらいまではカサついた冬枯れの関東平野。
もう何度も乗ったから心得たもので、読書タイムに切り替えます。
しかし、逆に言ってみれば、何度も乗ってるのに、ここくらいまでは風景をずっと眺めてる。
海もいいけど、河も好きだな。
水辺がいいんだな、きっと。

itako1507.jpg

今月のナショナル・ジオグラフィックで、果たして人類は何万年前から抽象的概念を形にする……要するに芸術活動をするようになったのか? という記事を読んでるうち、いつの間にかうたた寝。
顔を上げれば、もう湾岸です。
この辺からは、田舎とは全く別の視点で、密度の高さや、いろんな種類や、そんなものを眺めてて飽きないようになってくるのです。

itako1508.jpg

それは今まで考えられてたよりも遥か昔……野蛮な猿人だと思われてたネアンデルタール人さえも実は素晴らしい芸術家だったのではないか。
そう思われる証拠が続々と発見され、学説は更新され続けている。
そうなのか……。

連想するのは、モンスターが爆発して終わりという映画を見るつもりが、なぜか正月、キューブリックの「2001年 宇宙への旅」を棚からチョイスしてしまい……もうほんとすごい……なんというか、面白いとか面白くないとか、そういう次元じゃねえんだよ、あれは……。
宇宙から見たら人間ってどうなんだろうね、あのゲートブリッジとか。

ただまあ、やっぱり正月の僕としてはモンスターが爆発するような映画の方が良かったですが、キューブリックの映画はけっこう好きで何度も見てるクチです。
「フルメタル・ジャケット」はこないだ見たので、今度は「シャイニング」にします。

itako1509.jpg

ハコがガサガサっと増えてきたらもう首都高。
やっぱりすごいよな、東京は。

itako1510.jpg

2年前までは自分もこういう所に住んでたというのが、ちょっとだけ驚きです。
何だか、ホテル暮らししてたみたいな感覚。
15年ホテル暮らしかあ。
まあ、ビジネスホテル暮らしみたいなもんだったのかな。

itako1511.jpg

さて、そろそろ到着(東京駅)が近づいています。
ネットでたいていの用事が済んでしまう時代だけど、出かけないと目の前の風景は変わらない。
写真のいいところは、そこに行かないと撮れないということです。
色々と不確かなことは多いけど、これだけは確かだと思います。

フィルムを買ったら、さっそく詰めて、撮り歩こう。
今日は何に出くわすかな。
たくさん歩こう。

(現像できたら、フィルムでの東京の写真も載せようと思います)
 
>> 2015/01/12 16:39
このコメントは管理人のみ閲覧できます
>> 2015/01/12 22:23
鍵コメさん>
はじめまして、コメントありがとうございます。
たびたび見てくださっているとのこと、嬉しいです。
反面、fc2はともかく、他方からのご訪問を察知できないので、気付かずにおりまして、すみません。

ブログ、さっそく見に行かせていただきました。
ちょうどまた銀塩モノクロが面白いというようなタイミングとお見受けしますが、嗚呼、なんでそういう時にフィルムが存続困難なんでしょうね。
僕はほぼ仕上げにはこだわらないタチなので、デジタルでもいいじゃねえかと言われてしまえばそれまでですが、それでもやはりフィルムを使うという体験自体がやめられない魅力を秘めているように思われます。
カメラだってデジタルよりモノがいいのが多いし、これからも続けて行きたいですよね。

東京の写真はさっき現像しましたが、夜に撮ったものも多く、もともと1本に2コマくらい使えるのがあれば上出来みたいなやり方なので、どれだけ拾えたものか怪しいもんです(苦笑)。
どうかな、何かお見せできるのがあればいいのですけれども。

よろしければ、これからも見てやってください。
僕も鍵コメさんのブログをブックマークしまして、覗かせていただきます。
よろしくお願い致します。
>> 2015/01/13 11:16
「写真のいいところは、そこに行かないと撮れないということです」
の言葉に、はっとしました。
今年は写真をもっと楽しんでとりたいと思いました。

自然の写真も好きですが、ビルの景色もいいですね。
高い所からの眺めは鳥になった気分がするのですきです。

モノクロフィルムの現像をご自分でされるなんてすごいですね!
>> 2015/01/13 21:04
自分もフィルムはモノクロばかりで撮ってたなぁと思い出しました。
忘れてたこと余所さまに気付かされてばかりです。

そーいや実家の片付けして懐かしいモノクロ写真が出てきたんですよ。
先輩達の写真です。
即あいぽんで写真撮って友達(先輩の嫁)にメールしました。
夫婦共々うけてたみたいw
高校生の頃ってバカ丸出しだなぁと。
>> 2015/01/13 22:14
ぴよ社長さん>
こんばんは。
絵だったら、どこでも描けると思うんです。
そりゃあ、規模とか精神状態とか、いろんな要素があって描けないということはあるでしょうけども、足元の砂に拾った棒で描いたって絵です。
でも、写真はそうはいかず、東京の写真を写真に撮っても、それは写真を撮った写真でしかなく、東京を撮った写真とは言えないと思うのですね。
ついでにカメラもなくちゃ撮れないし。
このめんどくささが素晴らしいと思います。
この要素がなかったら、僕は写真をやっていないはずです。

「高い所からの眺めは鳥になった気分がするのですきです。 」
僕は社長さんのこのフレーズがとてもいいなと思います(笑)。
ストレートで、それこそはっとして、いつかまたふと思い出したいような一言です。

モノクロの現像は、僕のようにいい加減にやる分には簡単でいいですよ。
先達の方々に勧められて始めて以降、ほとんど自分でやっております。
>> 2015/01/13 22:24
さかしたさん>
こんばんは。
おお、さかしたさんも、モノクロフィルム使いでしたか。
世界には本当は色があるってのに、どうしてわざわざ白と黒にするんだよ、というところですが、白と黒にしてみたらどうなるか見てみたいから、ですよね。
うん。

僕は、カラーだと、時折思い出は切なすぎる時があるような気がします。
モノクロの方がノスタルジーを感じやすそうですが、過去を過去として割り切るには色がないぶん、いいと思うのです。

写真って不思議で、思いもよらないタイミングや場所から出てきますよね。
その一枚で、ドバっとその時のことを思い出したり。
そのためにあるんだろうなと思います。








ブログ管理人にのみ表示を許可する

[TOP]



ブログランキングにも参加しています。
気に入った写真や記事があったら、押していただけると嬉しいです。

にほんブログ村 写真ブログ スナップ写真へ にほんブログ村 写真ブログ 建物・街写真へ にほんブログ村 写真ブログへ
プロフィール

狛

Author:狛
狛です。
スナップ経由の風景写真、巨樹探訪旅、無計画な遠出の紀行文。
スバル・フォレスターが来て、調子に乗っているようです。

・巨樹探訪旅やってます。・
「巨樹を訪ねる」

・写真展(2013.2)・
「旅の、まだ途中」
(Web版が見られます)



カテゴリー検索と表示
<<全タイトル列挙 >>


最近の記事とそのほか
最近のコメント
月別アーカイヴ
リンク
道具

K-7 
Pancolar80mmf1.8 
FA35mmf2 
K-1 
Sigma28mmf1.8 
OtherCamera 
Flektogon35mmf2.4 
CZ・Ultron50mmf1.8 
MX-1 
Distagon35mmf2.8 
DP2Merrill 
ТАИР-11А135mmf2.8 
smc-m150mmf3.5 
DA21mmf3.2 
EBC・Fujinon(55mm&135mm) 
smcTakumar28mmf3.5 
Travenar50mmf2.8 
smc-m50mmf1.7 
OptioA30 
smc-m28mmf2.8 
smc-m20mmf4 
Pancolar50mmf1.8 
smcTakumar105mmf2.8 
SuperTakumar35mmf3.5 
Flektogon20mmf2.8 
ESPIOmini 
smcTakumar35mmf2 
Helioplan40mmf4.5 
SMC・Takumar55mmf1.8 
FujicaDate 



www.flickr.com
This is a Flickr badge showing public photos and videos from coma222. Make your own badge here.
copyright (C) 2006 アンダー・コンストラクションズ all rights reserved. [ template by 白黒素材 ]
//