2015/04/27//Mon.
日曜朝とイーヴル・ウィード
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物置の中にて。
餃子を作るというので、たのしみにしながら駄文書き。


昨日日曜はまったく快晴で申し分なく、かねてから思い描いていたことを実行に移すにはもってこいの日となりました。
すなわち、家の周りに生えている雑草の駆除です。
今の借家の周りは駐車場も兼ねたアスファルト敷きなのですが、冬が明けるとともに、ほんの隙間からニョキニョキと草が伸び始め、高いものでは4、50センチになろうかという勢い。
うちはまだ少ない方なのですが、隣近所はそれはもうニョキニョキで、あれ気にならないのか知らん、私は気になって仕方がないのだけれど……という有様です。

個人的には動物のみならず植物にも興味と理解があるつもりで、庭に草が茂っているのもまた好し、野趣というもので今宵は一句、みたいな風情なら是非味わってみたいものですが、こちらコンビナート地帯に生える草と言ったら、日本古来の種を簡単に蹂躙完了してなお勢い余りある侵略外来生物ばかりです。
実際、海外からの積み荷に紛れ込んだ種子がターミナルから近隣に伝播するというケースは度々起こっているらしいので、これはあながち大袈裟な表現とも言えますまい。

考えてみれば、日本の在来種というのは、たとえ雑草にしろ、どこか品と趣、あはれ、みたいなものが感じられるものが多いのですが、我がハウスの手前に生える連中ときたら、首ばかりひょろひょろと長く伸びるポピーもどきや、頑丈でギザギザした茎の赤い野菊もどきばかり。
見た目だけにしても、毎晩車を駐車するたびにテールランプの光に浮かび上がるそのフォルムが薄気味悪く、何とかせねばならんと発起、ホームセンターでちっぽけな草刈り鎌を購入してきました。

さて、蹴っ飛ばして茎をへし折ってやったのに、へし折れたまま花を咲かせやがったという、この大変に頑丈なやくざ草どもですが、我が家は比較的少ない生育量だったため、作業自体は1時間程度で終了しました。
それでも、45リットルの袋軽く一杯以上にもなるので、死骸を袋詰めしたまま天日にさらし、ハハハ、てめえらの大好きな日光に焼かれるがいいぜ、と、乾燥刑にてかさを減らしてから捨てます。

と、やはり気になるのは、これらやくざ草の繁茂を知りながら何の対処もしようとしない隣家のことです。
世の中には見て見ぬふりができるという人たちがいるのだな、借家だから自分たちに責任はないと思っているのであろうか、果たしてそれで良いのか。
人間性を憂える一方、それよりも直近の課題となるのは草どもの強烈な伝播力であって、見ればゾンビ菊はきいろい花とともに白い綿毛をつけ、いましもそれをコッチに飛ばそうと身構えている。
隣家の草どもの方では、うちの草刈りなど屁にも思わず、どころか、自分の子孫を植え付ける新たな更地ができてむしろ幸いという状況なのでは?

やりきれない思いに呆然としつつ小鎌を持って突っ立っていましたが、隣人たちとて……あ、こんにちは。
この「こんにちは」が何かというと、まさに今、隣の奥さんが子供連れで出かける際、窓を開けたまま駄文を書いている自分に挨拶をしてきたという、それであって、この状況からしても、やくざ草を見て見ぬふりしながらも、別にいい加減な人たちではないということが言えるのではなかろうか。
隣人たちの人間性を信じるだに、うちが草刈りを行ったという現状を見て、あらやっぱり綺麗なのはいいわね、うちもやらなきゃ、この鎌ですか? カインズで298円ですよ、あら安い、それならうちもすぐに……とやる気を起こしてくれる、ここに一縷の望みを託すことにしました。
そうでなければやくざ草を根絶することは到底できず、まぶしい夏期のほとんどを草どもとの対決で過ごすことになってしまう、それはまさしく悪夢。

しかし一方で……草どもの醜い姿を見すぎたせいか、あるいは刈り殺された連中の怨念なのか、心の隙間に、まさに雑草のように疑念が生まれて来るのを、自覚しつつどうしようもない自分がいました。
つまりこうです。
今年になってから越してきたばかりの自分は所詮空気の読めない新参者でしかなく、その自分があてつけのように自分の領域だけを草刈りしたことによって、彼等はむしろ不愉快に思うのでは……?

いかんいかん、それこそが幽霊ポピーやゾンビ菊どもの狙いであって、術中にはまることは断じて許されない!
むしろこれからも草刈りをコンスタントに行う姿を見せることによって、彼等のマインドを徐々にでも変えて行くことこそ正道と言える、これに間違いはないのです。
いかにも手軽な除草剤という手段、これは隣家の子供たちの危険性を考慮し、あえて使用しません。
終始良心を忘れず行う、搦め手というならば例えばこういう手段を使います。

「こんにちは」
「こんにちは」
「草刈り、精が出ますね、うちもやろうかなあ」
「やった方がいいですよ。この草は放っておくとすぐ育ってしまう……」
「やっぱり……」
「そうです。それに、ほら見てください、この赤黒い菊みたいなの、この茎を切断すると白いミルク状の汁が出ますね。これには、有害な化学物質である二酸化ジクリルトリヒドラキシレン化合物が含まれているんです。お子さんの皮膚に付くと、炎症を起こしますよ」
「えっ、こわい」
「でしょう、これは我々大人の責任」

アスファルトにこすれたせいで手袋が破れ、出血していたことは後で知りましたが、自分で思案した嘘テロルで怖くなり、すぐに手を洗いました。
小市民は小さく、たびたび苦労する。
そしてその間にも強い草どもはニョキニョキと成長してゆく。
そういうことのようです。

>> 2015/04/27 10:15
草刈りおつかれさまです。
草刈りも雪かきも、それぞれむずかしいですね。
雪かきは「隣で雪かきの音がするからうちもやらないと」
という強迫観念にかられてやっている人が
けっこう多いのではとおもいます(笑)
>> 2015/04/28 06:44
ぴよ社長さん>
たかだか草むしりでこんな展開になってしまいました(なったというか、妄想ですね)。
ああ、と思いました。
そちらは雪かきがあるんですね。
それは草むしりより重大事! お隣のことも気になって当たり前です。
下手すると危険が伴いますもんね。
草むしりして、うちの周りだけきれいな日々が続いていますが……いつまでもつやら(笑)。


>> 2015/04/28 08:02
あらあら、最近越して来た人、草狩りしてるわねえ。
無駄なことだと気づく日はいつかしらねえ。
うちも最初の頃はそうだったのよ。懐かしいわねえ。
なんて一度は外来種の侵略に抗ったのかもしれませんよ。

一度諦めてしまった人をもう一度やる気にさせるにはそれなりの時間が必要かもしれませんね(笑)
>> 2015/04/29 20:53
atushiさん>
実際、微妙なところなんですよ。
我々の地域の工業道路、あすこの中央分離帯などを眺めていると、外来種のやくざ草の恐ろしさは嫌というほど思い知るはめになります。
キバナコスモス、あと、変な白い猫の尻尾みたいなの、小さいヒマワリみたいな草。
これらがほんとに狂ったように、こっぴどく、怖くなるほど育ちますからね……。
しかし、我々の家の周りは、それこそまだ個人が少し動けばどうにかなるレベル。
やはり意識が低いのか……あるいは……。
おいおい、よしてくれよ、まさか君はこんなことを言い出すんじゃないだろうね、連中は……。
そうさ、そのまさかさ……連中は操られているんだよ、あの忌々しい植物どもに……。








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