2015/05/23//Sat.
佐渡へ 佐渡汽船に乗る
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 日の出とともに、我々も出航です。


 車中で仮の眠りについて2時間あまり。
 空が明るくなるでもなく、腕時計のアラームが鳴るでもなく、自然と目が覚めました。
 フェリーの受付時刻を待っていた周囲の車の人々たちのざわめきが伝わってきたのです。

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 午前3時50分の、直江津港フェリーターミナル受付。
 助手席で寝たせいで半ば固まった背中を伸ばし伸ばし、ぼんやりモヤがかかったような頭で窓口に並びます。
 まだ雪が残っている山道を登ったり、この直江津港もひんやりしていたりで、冬用の上着を着込んでおり、長時間運転でも楽なように下はジャージ、作業用のペタンコ靴で、辛うじてアイマスクだけははぎ取りました、みたいな変な格好。
 まあでも、明け方だからか、並んでる人たちも皆妙にハイテンションだったり僕みたいにキョトンとしていたりです。

 おっと、車を乗せるには車検証の提示が必要?
 よろよろと車に取りに戻ります。
 ハッチバック睡眠中の人を起こさないように。

 お金を払い、手続きを済ませて引き返そうとしたら、よたよたと歩いてくるおむさんの姿が。
 起こしてしまってすまんね、もうあんまり時間ないけど、端っこに立ち食いおそばコーナーがあるから、朝ご飯はそれにしようか。
 車は先に船の方へ回して、列にして停めておいてくださいとのこと。
 
(おそばコーナーがいい雰囲気だったので撮ったと思ったのですが、いくら探してもその写真が出てきません。
 たぶん僕も寝ぼけていたのでしょう)

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 きつねそば。
 そして……。

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 おむさんが頼んだ岩海苔そば。
 すげえ、どどーんと海苔が!
 驚いて写真を撮ったのも束の間、「お車でご乗船のお客様はお車にお戻り下さい」のアナウンス!
 そうきたか! とものすごい勢いでそばを食い、車に駆け戻った狛です。

 落ち着かない展開ですが、意外や意外、フェリーターミナルでのこの海苔そばが、のちの佐渡島の印象をいっそう強くするものだったとは……佐渡はもうここから始まっていたのでした。

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 車に戻ってほどなく乗船の車列が動き始め、次々カーフェリーに飲み込まれていきます。
 そして、我々も。
 ちょっとドキドキしますね。

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 こんな感じで整然と積み込まれます。

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 誘導に従って、どうやらこの辺に停めるらしい。
 あまりにも初めてすぎて何も作法がわからなかったのですが、ターミナルの人たちが皆親切で助かりました。

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 船内はこんな感じ。
 直江津から佐渡島の小木をむすぶ高速カーフェリー「あかね」はこの4月に運行を開始した新しい船です。
 船内はまだ新品という感じがしますね。

 フェリーというと、だだっぴろいカーペット敷きのスペースがあって、そこで雑魚寝でもしててくださいというような印象なのですが、「あかね」では、佐渡まで2時間弱ということもあって全席が椅子です。
 長距離バスみたいな印象かな。
 極端に狭いということもなかったので安心、おむさんはまたすぐ短い眠りにつきました。
 寝ぼけてるくせに車からちゃんとアイマスクとネックピローを持ってきて乗り込んでいるあたり、さすがです。

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 僕も眠いのですが、ここはやはりデッキへ。
 明るくなりはじめた直江津港はこんな感じです。

 直江津は2012年の北陸旅のおりに鉄道で通過したことがあり、柏崎とならんでコンビナートの町という印象でした。
 殺風景で無機質と言えばそうなんですが、普段住んでいる場所もコンビナートの近くなので、どこか親近感が湧きます。
 うちの方と違うのは、背後に険しい山のシルエットがあることかな。
 思えば、昨晩は、ああいうのを越えて来たんですね……そりゃあ大変なわけだ。

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 そしてついに出航。
 いざ、佐渡へ!

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 朝焼けがきれい、今日もいい天気になりそうじゃないですか。
 他のお客さんの多くもデッキに出て来て、この清々しい空気を満喫していました。 

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 並走する漁船、小さい釣り人。
 太陽、まぶしいな。

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 佐渡汽船のことについて。
 新潟県が南北に長大なのと、佐渡島もほどほどに大きな島であるのとで、佐渡島へのフェリーは2つのルートがあります。
 ひとつは、我々が乗った「直江津(上越)〜小木(佐渡島の南端)」ルートと、「新潟市〜両津(佐渡島の北側にあるメイン都市)」のルート。
 主なのは北側らしく、予約を取ろうとした段階で、もう一杯でした。

 フェリーは快適だけれど、実際お高いんでしょう? というご質問。
 料金は「直江津〜小木」ルートだと、往復料金で、大人ひとり7130円、車とドライバーがセットで32910円。
 まあ、合計4万とちょっとということですが、嬉しかったのは、連休中の特別キャンペーンだったのか、日帰り特例みたいなのがついたことです。
 出発前、近所のドラッグストアでおかし等を買っていると、電話が鳴り、これが佐渡汽船。
 なんと、この4万くらいの料金が特例で2万8000円程度になるといいます。
 すっげー、壱萬円以上も浮くじゃないですか。
 やったね、と、小躍り。

 ちなみに、人間だけを運ぶのであれば、ジェットフォイルという手段もあります。
 こちらは早いし、少し安いのかな(新潟港からのみのようです)。

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 今日は日本海も穏やかです。
 本州と佐渡の間には何もありません。
 太陽の色が白くなってきたら、そろそろ下船の準備です。

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 そして、ついに佐渡。
 おけさ柿、柿の味噌漬け、柿の妖精(お菓子の名前)等のパワー・ワードが早くも異郷の感を強めます。

 人生初フェリーも快適だったし、再び狛にカメラを渡されて困っているおむさんに、よく眠れたか、フェリーはどうだったかと尋ねてみると、ぽそり、意外なひとことが返ってきました。
「おそばが、超うまかった」

 ええっ!? ……というのはウソで、実はそれは狛も感じていたところです。
 あのフェリーターミナルで食べた早朝のそば……そういうシチュエーションがそう感じさせるというのもあるでしょうが、確かにうまかったです。
 新潟県はそば処でもありますからね、狛の実家では、祖母の故郷の新潟から定期的にそばを取り寄せているほどです。
 フェリーに駆け戻ったためマンガじみた一気食いを強いられましたが、考えてみればきつねのおあげもでかいのが2枚も乗ってたし、そば自体も良かったんですよ。
 おもさんはさらに半ばうっとりとしたような笑みを浮かべつつ、こう言いました。
「あの海苔、クオリティかなり高いわ」
 この人が食について語る時の得体の知れぬプロっぽさ、そしてそのアキュラシーの高さに、いつも僕は衝撃を受けます。

 茶化して書いてますがね、旅先で食いものにまつわるこういう印象というのは大事なことです。
 それがひとつの目的にもなりますし、また来たいという衝動にもつながってくれます。
 讃岐のうどんなんかがいい例ですね(なつかしい)。

 佐渡の近海が良い漁場であるのは地図を見たってわかる。
 ここはひょっとして海藻天国なのでは!? うまい海藻にあふれた竜宮城のごとき島なのでは!?
 すげえ!! でもごめん、俺海藻苦手だわ。

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 まあ、自分で食べなくってもね、それを探して走り回るのは楽しかったりするんです。
 まだ行き先も決めぬまま、我々とFitは佐渡の清々しい早朝の景色、次々と広がるおけさ柿畑の中を、とりあえず北へ向けて走り始めました(小木港は最南端部なので、北に行くしかない)。

 ……って、今度はガソリンが心もとない!?
 レンジ計算であと70キロって出ちょる?
 昨晩のすったもんだ、フェリー乗船を経て、まあ佐渡でも港のそばにスタンドがあるだろうと踏み、実際あったのですが、朝は遅いらしく……。
 車もそばや海藻食えりゃいいのにね(異常発想をするよりさっさと開いているスタンドを探しましょう)。

 (つづく)

>> 2015/05/24 07:36
いい旅行でしたね〜。
いいなぁ。
朝日って心が浄化されるかんじがします。

狛さんの描写が細やかで、読んでいて
引き込まれていきます。
おむさんへの優しさが感じられるところも
心があったかくなります。

おそば、美味しそうですね。
これは、思い出してうっとりしちゃうのが分かります。

フェリーの中が想像していた以上に
きれいでかっこよかったのが意外でした。
>> 2015/05/24 09:43
ぴよ社長さん>
こんにちは。
なかなか進まない旅日記ですみません、おつきあいいただいて、ありがとうございます。

佐渡/新潟は食べ物がおいしかったです。
北国はおいしいものが多いですよね。
うちの方ではなんでも濃い醤油味にしてしまうところ、北での食事では、素材の味を感じられて豊かな気持ちになれることが多いです。
フワーっと、こういうのいいなあ、という食後です。

新型フェリーは早いし快適でした。
車での乗り降りも難しくなかったので、ぴよ社長さんも、佐渡へお向かいの際はぜひ(笑)。
>> 2015/05/24 13:50
あ、そうそう、私が佐渡に渡った時はジェットフォイルでした。
しかし船旅はいいですね!
例えわずか数十分でも船に乗れば、旅感が5割り増しくらいになります。
そして私も絶対にデッキに登ります(笑)。
>> 2015/05/24 21:00
RYO-JIさん>
さすがはRYO-JIさん、すでに佐渡に渡ったことがありましたか。
下手をすると陸路よりも空路のほうがお手頃という昨今、ましてや船というのは悠長なものに見えますね。
しかしだからこそ魅力的だし、それで行く佐渡もまたより魅力的に見えるんですよね。
船、好きです。
船が大活躍している瀬戸内なんかもすごく好きです。
もちろん、冬でもずっと外(笑)。








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スナップ経由の風景写真、巨樹探訪旅、無計画な遠出の紀行文。
スバル・フォレスターが来て、調子に乗っているようです。

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