2016/01/06//Wed.
晩秋 福島・山形巨樹行(1)
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 秋の終わりの土曜日。
 休日仕事が終わった時点でもう夕方だったが、続く日曜、そして月曜の祝日が勿体なくて、夕闇を無視して北へと走ることに決めた。
 ガソリンを満タンにし、距離計をゼロにリセット。


 
 車での旅は気楽だ。
 かつて徒歩主体で行っていた時には持ち物をできる限り絞る必要があり、着替え、日用品、カメラ……それらをバックパック1個とサブバック1個くらいにまとめるために数日前から悩んだりしたもの。着替えは洗濯して着回すことにしたり、雨具は現地調達にしたりもした。
 しかし車旅の場合は、重さは車が受け止めてくれる。カメラどれ持ってく? となったら、全部突っ込める。三脚、雨具、持って行くか迷うような日用品も、とりあえずリアに放り込めばいい。
 考えようによっては、無駄のないパッキング戦略を立てるのも楽しみのひとつと言えるのだけど、準備時間があまり取れないような時に、この「放り込めばいい」というのはとても助かる。
 反面……というか当然のことだが、車旅は常に自分で方向を操って進んで行かないといけないわけで、移動中は満足に写真が撮れないという、写真撮りにとっては重大な欠点がある。諦めがつかないから運転しながら撮るが(注:安全を確認して深追いせず撮っています)、夜間はたいていブレてまともに写ったためしがない。
 臨場感。これは良い言葉。
 都合のいいことを言い放って、今回はブレた写真も載せていこうと思う。今後、独りの車旅でも、まともな写真を確保できるシステムを考えてみる余地はあるはずだけど。
 ポイポイと、30分でひととおり思いついた荷物を投げ込み終えたら、運転席に飛び乗って、アクセルを踏み込む。
 北へと向かって。

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 コンビナートの大型クレーン横を飛ばす。

 なぜ北か。
 完全な冬になれば、そこへは行けなくなってしまうから。
 どれだけ北へか。
 取りあえず茨城を貫通し、福島へ出れば、あまり知らない土地がそこにある。
 今回もランドマークとして巨樹を活用するつもりで、点々とあるそれを結んでどこまで行けるかを考える。福島の巨樹の所在をメモし(情報源となる本やウェブサイトをデジカメで撮影しておく徒歩旅の習慣が抜けない)、順序を計画して翌朝から回るつもりだった。
 約50キロ走って19時すぎ。昼から何も食べていないので、空腹の限界がやってくる。
 すると、この国道を通るたびに気になっていた「グリル あらの」が目の前に出現。

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 北へ向かうこのまっすぐな国道沿いは、のどかでだだっ広い光景が延々続き、食堂と言ってもまばらにあるくらい。
 しかも大半はみちしるべみたいに等間隔にあるコンビニやラーメン屋で、そういう中でしっかりやっている個人経営の店には興味が湧く。ひょっとしてすごくウマい店なのではないか……いや、単に他に食べるところがないから皆入るのか。どちらにせよ、脱コンビニ脱チェーンラーメン店のためにも、いずれ検証する必要があると思っていた。
 そうだな、今回は「いずれ」と思っていたことをやる旅にしよう。
 数十メートル先の空き地で引き返し、「あらの」に急行する。
 みそカツ、ハンバーグ、オムライス、うどんにそば……なんでもあるらしいけど……。

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 「車列判断法」というのがあって、それは件の「砂漠の床屋 ※」の寓話と似ていて、迷ったら車が多く停まっている店を選べと……まあ、どうでもいい。
 大きくて柔らかいポークソテーが満を持して登場(画像をクリックすると肉拡大危機が発生)。塩と特製ソースで食べてくださいと勧められる。
 空腹に任せて大きく切ってがつがつ食う、たいへんうまい。この店は当たりだ。通って他のメニューも検証する必要があるな。
 モグモグ咀嚼しながら考えるうちに、どうにも福島近辺でやめてしまっては納得がいかないのではないか……放浪の欲求が治まらないのではないか? といぶかしく思い始めた。
 肉をたらふく食ってやる気が出たのだろうが……しかし、この衝動には一理あるかもしれない。
 もっと遠くに行こう。
 それしか納得する手段は、多分ないな。


(※ 砂漠の真ん中に床屋が2軒あって、片方はとてもピカピカな店だが、片方はボロくて床に髪の毛がたくさん落ちている……どちらの店に入るべきか、という。床にたくさん落ちている髪の毛が、砂漠の真ん中にあっても客がそれだけ入っているという証拠であるから、というのだが、それ以前に突っ込みどころが山ほどある役立たずな話)


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 福島より北というと、宮城か山形か……ここは直感ですぐに山形と決めた。
 山形へは会社のヨッパライ旅行でちょっと行っただけで、自分の足での感触をもっと味わってみたいと思っていたところ。ランドマークである巨樹も魅力的なのがいくつもありそうだ。
 腹もガソリンも満たされてるし、そうと決まればあとは再び走り出すだけ。とにかく。

(つづく)

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>> 2016/01/07 11:40
先日は本当にありがとうございました。
刺激を受けましたわ…本当に。凄く。
書を捨てよ、町へ出ようですねー。

今年は予算とヨメの機嫌(こちらの方が重要)の許す限り、色々と一人で動いてみようと決めました。
>> 2016/01/08 20:13
to-fuさん>
おかげさまで、なんかとってもいい正月でした。
近年、こういういい始まりはとんとなかったような気がするので、幸先よいこと間違いないんじゃないかな(笑)。
ほんとにあてもなく歩くだけですが、to-fuさんとだと、すごくたくさんのものを拾うことができます。
以前と変わらず……これもとても嬉しいことです。

遠方なのでちょくちょくお会いできないのが残念ですが、その分、次会う時の土産話が増えたらいいなと思っています。
僕もあちこち彷徨ってみますヨ。








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狛です。
スナップ経由の風景写真、巨樹探訪旅、無計画な遠出の紀行文。
スバル・フォレスターが来て、調子に乗っているようです。

・巨樹探訪旅やってます。・
「巨樹を訪ねる」

・写真展(2013.2)・
「旅の、まだ途中」
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