
DP2 Merrill / 30mmf2.8
K-7 / DA 21mmf3.2 / CZ Ultron 50mmf1.8
東根温泉から幹線道路に出て標識を見つけ、咄嗟に曲がって。
のんびりした街並の坂道を上がった先の小学校に「東根の大ケヤキ」は立っていました。
遠くからもすぐわかる、驚くべき巨大な姿で。

まごうことなきシンボルツリー。
街ではあらゆるものにケヤキのマークを入れて誇らしげです。

大ケヤキがあるのは東根小学校の敷地内。
小高いところに生えているせいもあって、遠くからも見上げるような感じで見ることができます。
が、近寄るにつれ、これがただの背が高いだけの樹ではないことがわかってきます。

この幹の太さ。
びっくりです。

裏手に回ってみると、さらにさらに、この太さ。
もはや樹木というよりは岩山のようです。
岩石だって、こんなに巨大なのが転がっていたら、わざわざ見に行く価値があるというような大きさじゃないかな。
幹周はなんと16メートル!
これまで見てきたケヤキの巨樹たちのさらに2倍近くもあるということです。
まさに横綱級。

(クリックで拡大)
ひとつの「生き物」というよりはもはや「場所」という方がふさわしい存在感。
なんて言ってると、近所の猫が遊びにやってきました。
車でやってきたおじさんたちも、へーとかはーとか言いながら樹を仰ぎ見る。
にぎやかさの中心にある、とても大きな樹。
いいですね。

小学校内へは関係者以外立ち入り禁止というのが少なくない昨今、ここでは歓迎ムードです。
東根の人たちがどれだけこの樹を誇りに思っているかがよく伝わってきます。
小学校の環境もとてもいい。
この樹も偉大な先生なんだろうな、きっと。

ものすごく巨大な樹ですが、幹周の大きさではケヤキの中で日本で3位だそう。
しかし僅差なうえ、上位2本は傷みが激しく衰弱しているので、事実上の「日本一のケヤキ」と言っていい樹とのことです。

解説文。
明治18年まではもう一本あったんだってよ、ええ、猫さん。

こちらは小学校の卒業生による「讃」解説文。
ちょっと写すのに失敗気味ですが、感動的な文章なのでクリックして読んでみてください。
旅先での偶然の出会いでしたが、引き寄せられたのかな、僕は。
心にシンボルツリーを。
かくありたいものですね。

(クリックで拡大)
「東根の大ケヤキ」
山形県東根市 東根小学校
樹齢:1500年以上
樹種:ケヤキ
樹高:28メートル
幹周:16メートル