2016/10/25//Tue.
巨樹を訪ねる 万畑の千年カシ
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K-1 / FA 35mmf2 / SIGMA 28mmf1.8 EX DG

 日本そばで有名な西金砂郷から山の中へと走っていくと、観光看板にも載っているカシの巨木を訪ねることができます。
 その名も「万畑の千年カシ」。

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 茨城県というと、そこまで山国というような印象はないと思いますが、内陸の常陸太田市まで来ると、かなり山深くなってきます。
 かなり細く、運転手を翻弄するかのようにくねる山道を走っていくと、蕎麦で有名な金砂郷(かなさごう)に出るのですが、今回も蕎麦は食べませんでした。

 案内板の位置と思しきところで停まり、探してみますが、巨樹の姿は見えません。
 丘のようになった上に民家が見えるので、どうやらそこに縁のある樹なのだと思うのですが、どう行けばいいのかがわからず。
 数分、行ったり来たり。

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 すると、足元にこのような物体が。
 これはもしや……この先に巨樹があるという、誰かの残したサインなのでは?
 なんだか不気味なので、歩いていくといきなり落とし穴に落ちて邪教の生贄にされるとか、そういうことにならないといいなと思いつつ(すごい想像力)。

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 あ、やっぱり。
 というか、これも随分と手作り感溢れる道しるべです。
 「どこんじょう巨木」かあ。

 指す先に獣道のようなのが続き、それは薄暗い雑木林の中に消えています。
 覆いかぶさって来る枝を払いのけ、蜘蛛の巣を避けていく。
 ほんとはこんなとこに入るのは御免被りたい、みたいな暗い林の中に、そのカシはありました。


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 これがその「千年カシ」。
 急勾配に上がったところに生えており、見下ろされているような存在感を感じます。

 期待していたほど巨大さは感じず。
 幹周7.5メートルとありますが、実際は5メートル台だと見ました。
 それでも、カシにしては巨樹の部類に入るに違いないと思います。

 大きさよりも、このものすごい風貌です。
 シイの巨樹では複雑で不気味な姿に変わっているものも多くありますが(上野村の大ジイなどを参照)、カシというのはこういう樹だっただろうか? と思ってしまいます。

 年経てやせ細り、ついにはミイラに近くなったかのようで、皺はおろか、おどろおどろしく骨や筋が浮き出ているかのようなグロテスクさがあります。
 薄暗い雑木林の中でこの樹に見下ろされて対峙していると、足がすくむような、少し怖いような気配を感じました。

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 周囲の雑木林にもカシが多く、背はどのくらい高いのだろうと見上げて見ても、どれがこのカシの枝なのか判別できず。
 先端をすぐに見失って、樹高がはっきりわからなくなってしまう感覚は、なんだか妖術にかかったかのようでした。

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 裏手に生えていたこのカシの大きさも相当なもの。
 しかし、どの樹も、樹齢では千年カシには敵わないと、一目でわかります。
 この写真のカシも、もしかすると千年カシの子孫なのではないでしょうか。

 シラカシは、カシの中でも、材木として見た時に白い色を見せる樹だとのことです。
 カシは非常に丈夫で、木刀だとか、大型ハンマーの柄にも用いられます。

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 しばらく観察していましたが、とても静かな樹です。
 動きもしない樹に対して、うるさいとか静かとか、そういうのは変かもしれませんが、ひょっとしてもう死んでいるのではないかと思うほど、静けさがあります。
 しかし、完全に朽ち果てているわけではない。
 その過程にあって、残された時間を黙って過ごしているというような印象を受け、何か、気軽に声をかける気にはなりませんでした。
 即身仏とか、そういうのを前にしたら、近い印象があるのかもしれません。

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 解説文。
 「現在は子・孫枝を繁らせています」という一文は意味深です。
 生きているのか? 生きているということはどういう状態なのか?
 ……少し考えてしまいそうです。

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「万畑の千年カシ(関谷のかし)」
茨城県常陸太田市赤土町
樹齢:800年
樹種:シラカシ
樹高:15メートル程度
幹周:7.5メートル
>> 2016/10/25 22:18
あぁ、これも怖い方のヤツですね(笑)。
写真からもその雰囲気がヒシヒシと伝わってきますよ。
その姿形はもちろん、妖術にかかっているように感じたりと
他の巨樹にはない感覚で対峙されたんでしょうね!

杉や楠みたいなわかりやすい生命力を感じませんが、
残された時間が少ないのでしょうか。
こういう巨樹こそ、いつまでも生き延びて欲しいです。

それにしても手作り道しるべがいいですね。
 「どこんじょう巨木」なんていうネーミングも(笑)。
>> 2016/10/26 21:22
RYO-JIさん>
そう、怖い方のやつですね(笑)。
RYO-JIさんが載せたカシもこの系統ですよね、明らかに。
カシってのはこういう個性を持つ樹だったのか、と印象を新たにしました。
多分、こうして静かに朽ちていっているのでしょうね。
この姿はかえって我々に色々なことを教えてくれそうです。
信仰の対象になるのも、もしかしたらこういう樹なのかも……。

>> 2016/10/26 23:52
頼朝さん出てくるあたりが関東だなぁ。
もう少し上に行けばたむらまろさん。
こういうところからその時代の勢力分布がわかるのが楽しいです。
>> 2016/10/27 19:21
さかしたさん>
そうそう、もうちょっと北は田村麻呂ですね、確かに。
うちは坂上田村麻呂の子孫だって人がいて、すげえと思ったけど、苗字が「田村」だったんで、アァ……って思いましたっけ。
このカシも、当時の戦を見ていたりしたんでしょうかねえ。








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スナップ経由の風景写真、巨樹探訪旅、無計画な遠出の紀行文。
スバル・フォレスターが来て、調子に乗っているようです。

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