2017/06/03//Sat.
魚津市 埋没林博物館に行く
uozu1758.jpg
K-1 / FA35mmf2

 頑張って巨樹を見に行って、へろへろと市街地まで戻ってきました。
 考えてみりゃ、日が変わるくらいに出発して500キロ走ってきて、あげくああいう想像以上の探検をし(素人なのに)、なんかわかんないけど打ちのめされた人間、みたいな風体になりました。
 服は汚れてるし、変なテンションで常にちょっと笑ってたし……だいたい、あんな樹を連続でいくつも見ちゃったら、ちょっとおかしくもなるよね。

 市街地に降りてきて一軒めのローソンに入ったら、なんか久しぶりに文明に触れたような気になりました。
 ペットボトルの飲み物を買って店先で一気で全部飲んだら、すごく爽快だけど、自分がとても野蛮な人間のように思いました。
 なんかうすら長い杉の杖とか車に積んでるし。


 そういった感じで、おかげ様で内容の濃い休日になっていますが、まだお昼を回ったくらい。
 ここからどうするのか行き当たりばったりで考えるに、そう、魚津市には、関心のある人だけ来ればいいよという方向性の博物館があることを知っています。
 その名も「埋没林博物館」。
 つまりここです。

 概要を一気に話しますと、魚津港を開発する時に当然地面や海底を掘りますわな、すると、それまで誰も知らなかった杉の根ッコがいくつもいくつも出てくるではありませんか。
 しかもそれが、どれもがみんな巨大、古代の杉の巨樹林が埋もれたまま、分解されることなくそこに遺っていたのです。
 その古代林のまれに見る保存状態の良さは、研究対象としてまことに貴重だったので、そのままの姿で保存する意味をも込めて埋没林博物館を作ったのです。
 見ものは何と言っても、発見されたままの姿で水中保存されている巨樹の根っこです。


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 それがこれ。
 うわー。
 すげえ、でけえじゃねえか。

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 埋没したのはおよそ2000年前だそうです。
 原因は、またもやあの透明な激流・片貝川の氾濫。
 埋もれて枯れてしまったものもありますが、中には根元だけ埋まったために上から根を出し、二重構造の根を持つ巨樹となった樹も見つかっています(館内にその根っこが展示されてた)。

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 水中保存は凝ってて、階段を降りて行くと真横、つまり水中からの視点でも見ることができます。
 この有様よ、うねる生命力を感じます。
 と、僕としてはさっき洞杉の群落を目の当たりにしてきたばかりですので、かつて存在した古代の森の姿に感動すらするのですが……うん、こうしてダイナミックに見せても、なんも動かねえもんな、子供等なんかは退屈かもしれませんでした(笑)。

 って、もしこれが動き出したら恐怖でしょうが。
 金魚でもいればいいのかなあ。

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 しかし、これは確かに貴重なものだと思うのですよ。
 どうして2000年前の樹が分解されずにいたかというと、この地はとても湧き水が豊富で、海底からもどんどん水が湧き出てくるという、それにさらされ続けているせいというのもあるようです。
 現に、この展示水槽(地盤そのままに保存している)の底からも、コポコポと気泡(と水)が上がってくるのです。
 考えてみると、こんなでかいのがいっぱい埋まってるってのは、工事の人はものすごく大変な思いをしたでしょうね……。

 他にも、乾燥した根を触りながら観察できたり、各種解説も豊富で丁寧です。
 それによると、杉は古代に勢力範囲をものすごい勢いで拡大したが、その後にやってきた寒冷期で、平地の他は全滅してしまったと思われていた。
 しかし、最近の調査で、本来分布限界を超えている標高などでも、細々と杉が生きていることが発見されている……つまりそれは、この埋没林があった時代の生き残り、子孫たちであると思われる。
 そして、当然、あの洞杉たちも、その一派であることは間違いない……。
 

 魚津港といえば、もうひとつ有名なのが蜃気楼です。
 グニャーっと、防波堤が果てしなく高い壁みたいに見えたり、船がさかさまになって走ってったりする。
 館内で解説映画をやってて、蜃気楼と洞杉、神秘二本立て、みたいな内容で、興味深かったです。
 俺、さっきそれ見てきたんだよ! とか、変なテンションであるので、周囲の人たちに自慢したくて仕方ありませんでしたが、でもそう、実際に体感してくると、かなり感慨深いものがありました。

 ちょっと地味ですが、読み込むといっぱい古代のロマンが出てくる感じ。
 行ってみる価値はあると思います。
 ぜひ。

 「魚津埋没林博物館」HP

>> 2017/06/05 21:42
魚津は何年前だったかもう忘れてしまいましたが、
仕事で行ったことがあるんですよねぇ。
残念ながら蜃気楼を見ることは出来ませんでしたが、
魚津駅の光景はいまでもよく覚えています。

そしてそんな魚津に埋没林博物館ですって?
そもそもそんな博物館があること自体が驚愕です。
狛さん、そんなレアな情報をよくご存知でしたね!
確かに子供を含め大多数の人々にはツマラナイ展示かもしれませんが、
いや~、普通では見ることの出来ないモノじゃないですか。
是非この目で見てみたい(笑)。
>> 2017/06/06 23:41
埋没林博物館?
案外お客さんが入ってる様子ですね。
蜃気楼を組み込んだ辺りに当時の博物館建設が揺れ動いた気もしなくもないですね。

いや、あんたいくら貴重だからって根っこの博物館に客なんて来るのかね?
蜃気楼も足すって?蜃気楼足したぐらいで・・・みたいな(笑)

写真を見ただけでもすごい光景ですね。
変なテンションでここに来たら完全におかしくなりそうです(笑)
>> 2017/06/07 12:16
RYO-JIさん
埋没林は洞杉を調べるとセットで出てくる感じですね。
魚津といえばこれ、みたいな。
たぶん、RYO-JIさんならけっこう楽しめる内容のはず、近くに旅行の際には是非行ってみてください。

自然豊かだし、漁港の風情もあって、魚津、気に入りました。
ちょっと長めに滞在して満喫したいですね。
今日は蜃気楼出そう、まじか!とかって駆けてったりね。
埋没林博物館でも、アマチュアが捉えた蜃気楼の写真展がやってたんですよ。
もちろん、洞杉ももう一度見たいです。
>> 2017/06/07 12:29
atushiさん
一般的な観光目線からすると、確かにそんな感じ(笑)。
こりゃ、観光と言うよりは硬派な研究施設ですわね。
(だから我々は楽しいんだけど)
特に見るものもない荒地出身なので、うらやましいなと思いますが、これしかなくても、デートとかでここに行くかどうか。
いや、行くか?? むしろ?

学術的には国宝なみに貴重なんですよ。
それに、蜃気楼だけの博物館ってのも文字通り企画段階で蜃気楼になりそう。
乱歩の「押し絵と旅する男」が読みたい。
そんなわけでatushiさんもぜひ。








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スナップ経由の風景写真、巨樹探訪旅、無計画な遠出の紀行文。
スバル・フォレスターが来て、調子に乗っているようです。

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・写真展(2013.2)・
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