2017/07/03//Mon.
巨樹を訪ねる 新宮神社のスギ
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K-1 / SIGMA 28mmf1.8 EX DG / FA35mmf2

 能登半島の輪郭をトレースするようにドライブするつもりが、いつの間にか内陸の方に道を間違えていました。
 昼を回っていたので、道の駅のような施設で昼食をとり、そこの観光案内で、すぐ近くにこの大杉があるのを知りました。
 海通りに戻るにせよ、ついでに見に行かない手はないと、そのくらいの感じで立ち寄ったのですが……それが、想像以上に強烈な個性を持った巨樹だったのです。
 「新宮神社のスギ」。


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 ポツポツと農家のような家々が並んでいる中を歩いていき、神社の参道に辿り着きました。
 どうやらここにあるスギの巨樹にあやかって、パワースポットのような見所としたいようです。
 幸い、と言っていいのかわかりませんが、他の見物客はおらず。
 期待しながら石段を登っていきます。

 杉の樹とわかっていても、色々な姿のものがあり、受ける印象も千差万別です。
 この場合は……さあ、どんなでしょうか。
 驚く準備はできていますか?



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 ど、どうでしょうか、この大杉の有様。
 石段から徐々に姿が明らかになるに従って、うわっと声が漏れてしまいました。
 こんな杉、見たことありますか?

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 わざわざ説明するまでもない、この恐るべき数の枝、枝、枝。
 杉というのは、こういう形の樹だったかと疑いたくなります。
 そして、疑いたくなる以前に、覆いかぶさってくるかのような迫力に圧倒されてしまいます。

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 枝々の放つ気迫に慄きながら近づいてみると、幹自体はまぎれもない杉のものです。
 風土からしてこれもウラスギなのでしょうけど、これまで見て来たそれらには似ず、幹は実にまっすぐで逞しい。
 幹周6.3メートルは、杉の巨樹としては並ほどの大きさですが、どっしりとしていて破綻がなく、杉として信頼できそうな幹をしています。
 
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 が、少し視線を持ち上げるだけで、恐ろしい天変地異に見舞われることになります。
 どうしたんだ。
 一体何があったんだ?
 そして、あんたは一体誰なんだ!?
 ……見るものにそんな動揺を与えずにはいない驚異の景観です。

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 ものすごい。
 やはりこの姿には超常の意思を感じます。
 枝の茂りだけで視界をいっぱいにされてしまうと、まるで振り乱された長い髪を見せられているかのようです。
 一方で、明らかにギャップのある幹を入れて全体を把握してみた時、何か、見たことのない、神様の武器のようなフォルムだとも感じました。
 秩序と無秩序が唐突に合体して、ひとつの巨大な物体として、しかも生命を得てそこに鎮座している。
 得体の知れない迫力とエネルギーを感じさせる姿なのです。

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 神社から少し離れてみると、巨樹としての大きさがよくわかります。
 その姿だけでなく、かなり健康でまだまだ長生きしそうな樹勢ある巨樹であることにも価値を感じました。
 それにしても……やっぱり、これが杉だなんて、まだ少し奇妙に思ってしまいます。
 こんな樹に出会えたこと、巨樹旅の醍醐味を味わったような気分でした。

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 解説文。
 なぜか新宮神社についての説明はありませんでした(杉に圧倒されて目に入らなかったのかも)。
 境内はきれいに手入れされ、ちょうど杉を視界に入れやすい位置にベンチが置いてあったり、良い環境でした。
 鬱蒼とした感じの中で見たら、この巨樹は、かなりコワい印象になっていたかも知れません。


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「新宮神社のスギ」
 石川県珠洲市若山町大坊 新宮神社
 樹齢:500年以上
 樹種:スギ
 樹高:30メートル
 幹周:6.3メートル

>> 2017/07/04 23:57
はぁ…溜息出ますがな。
すごいなぁ。
不動明王の迦楼羅炎みたいだ。
>> 2017/07/06 06:28
さかしたさん>
自分で書きながら、神道の神様ってこういう武器持ってねえよなあと思ってました。
どちらかというと密教っぽい迫力を感じさせるフォルムですね。
思いがけず出会えてよかった巨樹でした。
>> 2017/07/06 20:48
根元と幹はごく普通の巨杉なのに・・・。
上はまったく別物ですね。
確かにこんな杉は見たことないです。
そしてこれは完全にその特異な姿に圧倒されるタイプのやつですね。

おお~、立派な杉だなぁと近付いて見上げたら、
そのあまりにも威容な姿に畏怖の念すら覚える感じでしょうか。
いや、違う、そんな単純なもんじゃないなぁ。
どんな感覚になるか想像するだけでもワクワクしますが、
正解は自分がその場に行かないとわからないのが巨樹ですね(笑)。

しかし、旅の醍醐味を満喫しまくってますね(笑)。
道を間違えたのも、この巨樹に呼ばれたからだと思えてきます。
>> 2017/07/08 07:37
RYO-JIさん>
巨樹に占める杉の割合はかなり多いわけですけれども、こうして様々な個性を見せつけてくれるのは嬉しいですね。
そういえば、この富山・能登行でも杉ばかり見ましたが、皆アクが強かった……。

石段を登って行くと、このものすごい枝々がドドドっと出てくるんですよ。
それが信じがたいようにズドンとひとつの幹にまとまってしまう。
心を揺さぶられるものがありますね。
しかも勢いがまだまだあって、パワフルに感じるところも嬉しかったです。

もしかしたら引っ張られたのかも……なんて、僕もそう思いたいところですね。
これだけ主張する樹ですから、それも有り得るかも。
石川の巨樹、また次も個性的なのが出てきます(笑)。








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狛です。
スナップ経由の風景写真、巨樹探訪旅、無計画な遠出の紀行文。
スバル・フォレスターが来て、調子に乗っているようです。

・巨樹探訪旅やってます。・
「巨樹を訪ねる」

・写真展(2013.2)・
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