2018/05/28//Mon.
巨樹を訪ねる 稲荷の大杉
fukui1811.jpg
K-1 / HD PENTAX-D FA 28-105mmF3.5-5.6ED DC WR

 福井県の豊かな自然に育まれた巨樹を見てみたいと思い立ち、夜通し走って遠征を仕掛けて来ました。
 今回は巨樹仲間のRYO-JIさんも同行してくれるということで、心強い。
 まず向かったのは、そのRYO-JIさんからのご提案で、鯖江ICから30分ほど入ったところにある池田町。
 「須波阿須疑神社(すはあすぎじんじゃ)」という変わった名前の神社にあるという、「稲荷の大杉」です。

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 鯖江から30分と言えど、途中の道は結構山道の印象が強い。だいぶ登らされました。
 そして、到着してみると、想像以上に立派な構えの神社です。

 まず、「須波阿須疑神社」の、2つ目の「須」はこの字ではなく、氵頁と書くようです。
 祭神がウカノミタマということで、極めて大雑把に言えばお稲荷さんです。
 ここの地名が稲荷というのもそこから来ているとのこと。
 その他、神社の様子は別の記事にするとして、本殿の裏手の方に大杉に至る道がありました。
 この約5分というのがまた曲者で、楽なようですが、なかなか登らされます。
 地元の人の感覚での5分なのか……巨樹探訪あるあるです。

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 その巨躯は、全く申し分のない出現の仕方をしました。
 木々の間から垣間見える、目を疑うような巨大な姿。
 道のことをボヤいていたのも忘れて、思わず駆け出します。

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 出た、幹周10メートルを超えるという、「稲荷の大杉」。
 現れ方といい、実際のその存在感といい、福井の巨樹巡りの先陣を切ってくれるにふさわしい、堂々とした杉でした。

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 片側が斜面であり、簡素ながら柵で囲われていることもあり、撮影するには決まった位置から挑むしかない状況。
 しかしそれでも、その存在感は唸るのに十分な重厚なものです。

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 説明文にありますが、716年の古文書にすでにこの杉が大樹であると出ているとか。
 とすれば1300歳以上になる老樹ということになりますが、幹の立派さに比して多くない枝張りは、そのお歳ゆえと感じなくもないです。
 背も高い樹ですが、落雷は受けていない模様。
 しかし、大枝は折れて地面に転がり、苔むしている。
 雪の影響なのでしょう。
 裏杉の荒々しさというよりは、厳しい環境の中、何事にも動じずに黙々と生きている樹のような印象を受けました。

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 説明文。
 北陸随一の大杉ということですが、この表現は、杉らしい……「樹らしい」と書いた方がいいのか、マトモな姿の樹では随一と解釈すべきなのでしょう。
 確かにそうだ。
 真っ当な姿をした杉であれば、これ以上に大きいものはなかなかない。
 しかし、北陸の深い山中には、それ以上の化け物もたくさん潜んでいるんだぞ……と、この杉が暗示し、呟いているのを聞いたような気がしました。


fukui1812.jpg

「稲荷の大杉」
 福井県今立郡池田町稲荷 須波阿須疑神社
 樹齢:1300年
 樹種:スギ
 樹高:40メートル
 幹周:10メートル




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 付録として。
 須波阿須疑神社の鳥居のすぐ近くには、「一里塚のケヤキ」と名付けられた5メートルクラスの巨樹もあります。
 その名の通り、ここに一里塚があるという目印に植えたとされているケヤキで、変わっているのは、同時にエノキを植えたとされているところ。
 近寄ってよく見てみると、確かにこれが二種の合体樹であることがわかります。
 
fukui1805.jpg

 ケヤキもエノキも同じニレの仲間なので、合体しても喧嘩はしないのでしょうか。
 一里塚の記録から、樹齢は300年弱くらいと推定されているようです。
 互いに同じくらいの勢力で(幹周2.5メートルほど、やはりちょっとケヤキの方が大きい?)、こちらもなかなか見応えがありました。
 早く目立って欲しいという理由で二本植えたのでしょうか。

 (追記、撮影し忘れた解説板からすると、ケヤキの方の幹周は5メートル以上あることになっていました。片方の部分が被さるようにしてケヤキの占有なので、こうなるのだろうと思います)



>> 2018/05/29 21:26
おおー、もう記事になってる(笑)。
私なんかまだjpeg画像をサッと一通り見たくらいです。
結構ブレた写真が多くて、撮り方が雑だなぁといつものように反省しているところです(笑)。

そして記念すべき一本目のこの杉、出現の仕方が印象的でした。
いや、むこうはじっとしているだけなんですが、出会い方がなんと申しましょうか
巨樹好きの心をわかってらっしゃる(笑)。
もちろんその存在そのものにも圧倒されました。
老いた杉特有の威厳に満ちた姿は心に深く焼き付いています。

そして狛さんと同じ時に同じ被写体をともに収めた訳ですが、
今後記事を掲載するにあたり妙なプレッシャーが(笑)。
でも狛さんがどう撮って、何を感じていたのかが楽しみで仕方ないです!
>> 2018/05/30 10:44
RYO-JIさん>
何も形にできないまま、眺めているうちに寝落ちする数日が過ぎていた感じでしたので、順序違うだろと思いつつ、やりたいところから手をつけて見ました。
行動した実感がすごいので、余韻も最大級ですね。笑

期待していたものを見せてくれた感がある杉でしたね。
複数見るのであれば、こういった単幹のすごいのも欠かせません。
結果を振り返っての話でしかありませんが、順序も、ここからで良かったと感じました。

この杉のように、あまり自由に撮れないものも多いですし、ということは、誰が撮っても同じようになってしまうんじゃないかなーと。
そう思いながら撮ってたりしました。笑
巨樹写真というのは、自らのコレクションを増やすという目的も確実にあると思うので、写真がかぶろうが似ようが、自分はこれをこう見てきたぜ! という感じで押し通していいのだと。
いや、僕はそういう感じでやろうと。to-fuさんとも一緒に撮ってますしね。笑
でも、その思考を突き詰めて行った時、単独の再訪がまた意味を強く帯びてくるような感じもしますね。
うん、深いです。
>> 2018/05/30 11:04
記事を読んでいて出現の瞬間の興奮がこちらまで伝わってきました 笑
いやホントあの葉っぱの陰から一部がチラチラ覗き始めるあたりからの興奮は言葉にし難いものがあります。
御神木というとどうも丁重に飼い犬?ペット?のような扱いを受けるものが多いですが、このスギの写真からは荒々しさというか野生を感じました。これは重厚な1本です。

そして写真はどうしても被りますよね。先輩方の写真を見返しても、あれ?これ俺が撮った写真じゃねえか?なんて勘違いしてしまうことがあります。(いえ、先達の方々の方がオリジナルで図らずもこちらがコピーなんですが。)

自分と誰かとのちょっとした目線の違いを見つけると楽しいですし、その良さを取り入れていくとおのずと単独での撮り方にも変化が出てくるかもしれませんね。あ、僕はバリアングル液晶を駆使してのローアングル撮影を完全に狛さんからパクりました 笑 付いている機能は使わなきゃ損ですね。
>> 2018/05/30 17:50
to-fuさん>
いやもう、わかっていただけると思うのですが……そして、巨樹に関心のない方にはわかっていただけないと思うのですが……実は上から3番目の登場シーンこそがキモだと思うのですよね。
この勿体ぶったシーンこそ、巨樹の威厳も拡張しますし、大いに意味あるものだと思うんですね。

丁寧に扱われすぎると、樹木でも野生が抜けてしまう。
周囲の人たちに大切にされているのを見るのもいいものですが、たまには野生剥き出しの凶暴なのが見たくもなりますね! あの近寄りがたい感じ……相手は樹木なのに。
この杉なんかは、あえて人里に降りていない隠者のような風格があったと思います。
そのバランスが良いところが見応えに繋がっていると感じました。

先達方もどこから撮ればその樹の特徴が一番出るかを考えて撮る訳で、かぶるのは仕方ないですよね。
まあそれでも季節や時刻や天候なんかでも結構違ってきますから、同じ構図でも構わず撮るべきで、相手は少しも移動しないわけですから、好きに工夫して撮りまくればいいんですが……自分の結果を見ると、息巻いてった割には立ち向かえてないな、と嫌な汗をかきますね。。

そう、だから使えるものは何でも試すべきですね。
バリアングルとズームの組み合わせは結構面白く使えますね。
まあ、あんまり傾きをつけすぎるのも誇張になっちゃうのかな……と、時々考えなくもないですが、それでもやっぱり写真よりも実物を見た時の迫力の方が凄いと思います。
そう素直にびっくりできる巨樹にまだまだ出会いたいですね。








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