2018/06/09//Sat.
福井や兵庫にちょっと行ってみる旅 3
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K-1 / HD PENTAX-D FA 28-105mmF3.5-5.6ED DC WR
DP2 Merrill / 30mmf2.8
iPhone7

 さあ、いよいよ福井県での巨樹探訪の旅がスタートだよ!
 ということで、うん、巨樹の記事は詳しく載せさせていただきました。
 くわしい。
 もうこれ以上詳しいってことになると、自分でもお仕事感が強くなっちゃうんじゃないかという懸念があり、間違ったデータに対してクレームをつけたり、ほかの人の巨樹への向かい方にいちゃもん(ガチャピンの仲間)を言ったりしそう。
 素直にワーだのオーだの言って、エモい?巨樹行を続けることが理想なのです。
 そして、言うなれば巨樹は灯台だ。
 その光る点を次から次へとめぐるうち、それが自然とひとつの旅路となってゆく。
 光る点ばかりを追いかける私は、さしずめ一匹の小さな昆虫か。
 その点その点に一心に集中するので、果たしてそれがどういう旅であるのか、本人にも終えるまでは全くわからない……。
 しかし、そのような旅こそ、わが心が欲してやまない理想の旅なのです。

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 変な「語っちゃった感」があり、もうおしまいでいいんじゃねえの? と、冒頭なのに読後感を植え付ける構成ミス。
 それはいいとして(いいんだ……)、福井県越前市でおぼうさんにバンパーを割られた後、RYO-JIさんと合流を果たし、早速走って福井県今立郡池田町稲荷、須波阿須疑神社に。
 すはあすぎじんじゃ、または、すわあづきじんじゃ。
 お稲荷さんでありつつ、諏訪の建御名方命(たけみなかたのみこと)、あずき=小豆=小豆島の神・大野手比売命(おほのでひめのみこと)を合祀しているという……。

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 巨樹のことは写真などもあらかじめチラ見して出かけてきているものの、神社本体に関しては、失礼ながら下調べはしていません。
 そのため、このような、観光バスで皆さんでお詣りに来られるような大きな神社であろうとは、驚きました。
 いかにも降雪に耐えてきた木造建築といった風格の色あせた社殿もいいのですが、

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 奥にひっそりとある当時(16世紀頃)のままの社殿は、見学するのに十分な価値があると言えましょう。
 外側は防護のための建物で、内側に一回り小さい社殿本体がある。
 みっしりした檜皮葺、福井県最古の神社建築であり、国の重要文化財指定。

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 巨樹を訪ねることは、この国の信仰体系をなぞることとも重なる。
 「稲荷の大杉」の迫力は驚くのに十分ですが、この樹も、主祭神である倉稲魂命(うがのみたまのみこと)、豊穣神であるところのお稲荷さんが顕現する時に神籬(ひもろぎ=依り代)とする存在であるという……。
 豊かであれと願うことは、自然なこと。
 そのために立派な依り代を用意して神をお迎えしようと考えるのも自然な流れと言えます。
 依り代がこれほど立派であれば、神様も容易に顕現するし、力も発揮してくれるのかもしれない。
 杉のたたずまいから、そうも思うのでした。

 いい杉だったので、見ていていいと言われればずっと見ているんですが、おひる。
 我々の福井の豊穣神はいずこ……



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 うひー。
 だってしょうがないじゃない。
 最寄り市街であるところの福井県大野市でご飯にすると言ったら、早い話、1:ソースかつ丼、2:おろしそば、3:ソースかつ丼とおろしそばのセット、この3択ですよ?

 わかってんな。だったら黙って食うがよろし。
 800円のくせにすごいボリュームですが、ここんち(大野市の三好野さん、人気店)のはミルフィーユ状のかつで、サクサク、ソースもフルーティな感じでうまい。
 バターで炒めた(美味しい)玉ねぎがご飯の上にあり、これがまた……ウッ(手強い……)。
 バクバク食べて、あと2切れで、RYO-JIさん僕もう辛い……と、こわごわもう一度見ると、あと2切れなのに、通常カツの半分くらいの面積がある。
 豊穣を感じつつ、しかしなるべくカツとは別のことを考えるようにしつつ、これはほんと格闘、その末の完食。


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 人間ソースかつ定食みたいな気分を味わいながら(?)、そこから次の巨樹まではそう遠くない。
 ソースかつが市街の中なら、そこはその外れといった感じ。
 巨樹の記事にも書いたかどうか、頭がソースかつのことでいっぱいのままで、腹ごなし感が強く強くあり、心の準備ができているとはとても言いがたかった。
 しかも、その巨樹自体、何十年も前に伐られて樹高8メートルのちんちくりんにされてしまったケヤキだという。

 がしかし……。
 伐られたとはいえ、そんな失礼な人間たちを驚愕させるのはいとも簡単という、重厚無比な佇まいで「専福寺のケヤキ」は視界に現れました。
 車窓の僕:「えええっ!?」
 不意打ち、驚きすぎて車ごと用水路に落ちるかと思った。

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 驚愕し、僕らは大ケヤキさんに謝りました。
 お会いする前に腹一杯ソースかつ丼を食ったんです、それで……ごめんなさい。
 こんな展開、予想してなかった。色々な出会いがあるものです。
 こちらの方面に来たのなら、ぜひまた訪ねたい、記憶に残る巨樹となりました。
 しかしもう一度来たら、やべえ、やはりもう一度三好野でソースかつを食ってしまいそうだ……。
 専福寺も、静かできれいないいお寺でした。


 さて、お次はどこですか。
 そもそも説明しますと、今回の巨樹行はほぼ狛のわがままでプランが組まれており、プランと言っても、
「俺はこれを絶対に見たいんだがね! しかしせっかくだから、あと何箇所もいくんだ! それがこれらだドーン!」
 ……という、汚い殴り書きのメモをそのままRYO-JIさんに送りつけるという暴挙。
 そこへRYO-JIさんが一番手「稲荷の大杉」ともう一本、トチノキの巨樹を調べて勧めてくださったのですが、トチノキの方は全国的に有名なザ・酷道であるところの酷道175号線をたんと走ることになるため狛が却下するという……書いてみると実際横暴だな、これ……。

 まあそれは置いといて(卑怯)、3本目はちょっと険しいところになるかもよ。
 ずんずん山に立ち向かって行って、渓流やロックシェッド、ダム湖や水力発電所なんかがあるような、福井県大野市下打波。

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 「白山神社の大カツラ」。
 福井県で最大の巨樹で、測定値は13.9メートルというのが、近年のデータで14.5メートルに更新されている。
 恐るべき数値ですが、カツラにあってはこれを超えるものがざらにある。
 しかし、それが一本の樹であるというレギュレーションはどうしても必要であると考えれば、「?」と思うところもあって。
 これは……木じゃなくて林なんじゃないの?
 という、その寸前で樹らしさをとどめている段階なのがこの大カツラであろうとも思いました。

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 樹自体もすごく瑞々しい葉をどっさりつけていましたが、土地がとにかく豊かな水資源に満ち溢れている。
 植物こそが王者、もりもりと繁茂している印象です。

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 地図を眺めていて、実は、あ、ここ前に来たことある……と思い出したのです。
 いや、実際にはこの手前の分岐までですが、前の長旅の際、こちらに折れず岐阜の方へひたすら登って行ったのが、あの石徹白なのでした。
 つまり、ほとんど岐阜と言ってもいいところに我々は踏み込んでいるわけです。道理で山が深い。

 計画段階でそのことを思い出し、実はRYO-JIさんに石徹白の魅力を匂わせてみるというトラップも仕掛けてみたりして。
 僕自身、あの浄安杉や石徹白の大杉にまた出会えるなら本望、何よりそれらを目前とした時のRYO-JIさんの反応がぜひ見てみたかった!(笑)
 しかし、振り返ってみれば、今回の巨樹たちに何の不満も無し、これで正解でした。

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 狛さんコーヒー飲みませんか? とRYO-JIさんが言うので、しからば戻って道の駅に、と思ったら、なんと!
 RYO-JIさんのボルボにはアウトドア用の……なんていうの、コーヒー淹れるセットが積んであったのです!
 うわー、いいなあ。

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 こんなところで熱いコーヒーが飲めるなんて!
 小雨が降り続いていたので合羽は脱げませんが、そんな中、すぐそばの巨樹と緑の息吹を感じ、山の深いもやを眺めて飲むコーヒー、文句なく最高でした。
 喫茶「かつらの木」にようこそ。マスター、おかわり。
 なんつって。笑


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 実際のところ、一日に回れる巨樹数というのは限界があります。
 時間的なものもありますが、これまでの旅でも経験があるように、だんだん疲れて感覚が鈍磨してしまうのが痛い。
 それはとてもつまらないことであるし、巨樹に対しても失礼。
 こうして書いて発信もするわけなので、ある程度の責任を感じるべきでもあるかもしれない。

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 よって、今のところ、距離にもよるものの、一日に4箇所以上は回らない方がよかろうというのが、我々の共通見解です。
 今回の「みどりのサミット」でそう決めたの。

 進路は北西へ。
 山を降り、勝山市へやって来ました。
 本日のトリは「西光寺の大杉」……雨がかなり強くなりましたが、集落の中、巨樹探しのクエストをしばしこなして。

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 無事、たどり着けました。
 雨天を喜びに変えるかのような元気の良い巨樹で、見ているこちらも嬉しくなるようでした。

 杉で始まり、杉で終わる中に、桂と欅が入ってくる。
 バリエーション豊かな顔ぶれであり、しかもどれもがハイレベルな巨樹でした。
 この、福井県大野市、勝山市の環境がどれほど豊かであるかを感じずにはいられません。
 おそらく、これ以外にも様々な巨樹があるはずで、一度来ただけでわかった気にはなれない、それじゃ勿体無いと思うのでした。


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 ひとえに充実のため、時間が過ぎるのがとても早かった一日でした。
 起点として定めた道の駅に戻ってきた時にはもはや夕ご飯どき。
 総括して、一箇所の巨樹に対して40分から一時間平均くらいは滞在していたのではないでしょうか。
 濃密な時間です。しかし、同じ感覚で巨樹を見られる人でなければ、音をあげてしまうでしょう……。

 実際、道の駅のお座敷みたいなところでそばを食べる段になると(RYO-JIさんは名物おろしそばを食べてました)、今日のアレが凄かった、とかいう細かな感想などはもうあまり出ない。
 それぞれの記憶の中にどっしりと実感があるので、わざわざ言葉にして持ち出す気にならないのだと思いました。
 いい経験。RYO-JIさんにはありがとうございますとしか言いようがありません。

 この道の駅(永平寺温泉・禅の里)は、オアシスレベルがかなり高く、お風呂も入れるんです。
 また明日、とRYO-JIさんを見送った後、雨で多少冷えた身体を温泉で温めました。
 ちなみに、RYO-JIさんは福井市に戻って宿に宿泊、僕は高速代捻出のためのいつもの車中泊です(笑)。
 
 さっきのお座敷みたいなところでゆっくりしてていいよと言われたので、見るでもないNHKを眺めつつ、今日のことをじんわり振り返りました。
 とりあえず、今日の巨樹たちの記憶は、写真とともにしまっておこう。
 気分をサラにして……そう、言い忘れましたが、何を隠そう明日こそがメインイベントなのです!

 「起点」と書いたのは、明日の日程にとってこの道の駅が最寄りであるからで、明朝、またここで合流して出発の予定。
 どうなるのかな。この上さらに驚かせてもらえるのかな?
 などと、ニヤニヤしながら寝床を組み立てましたが……そうだった。
 まくら。
 その、重要ランク最高レベルに属するアイテムを積み忘れてきてしまったこと……そのことを忘れていました。
 ほんとはね、街中に出たらウェールシアー(注:ドラッグストア)でもあれば、450円のそばがらまくらが買える予定だったの。
 でも、ほら、住職にね……。

 今晩もシュラフのスタッフバッグにタオルなどを詰めたもので代用ですよ、ちくしょう。
 (追記すれば、この後もとんと枕入手のチャンスは訪れない。というか忘却する。しかし、適度に疲れた彼は、大降りの雨に打たれる車中でも、すぐさま眠りに落ちるのであった)


(つづく)
>> 2018/06/09 22:36
おぉ〜写真がきれい!
現像変えました?コントラスト?
やっているうち
あ これだ!と思うRAW現像の瞬間があると思うんですが
私もさっきその手応えを感じたところです。
巨樹達も生き生きしてみえます。
そして、わらじのようなカツ(笑)
福井のソウルフード、見せて頂きありがとうございます。
運動会の横断幕もいいですね。
>> 2018/06/10 13:23
ぴよ社長さん>
いやー、褒められると嬉しい……って、何も変えてませんがな!(笑)
でも、そう思われるのは一理あって、多分(たぶんね)横構図の写真が多いとそう感じるんです。
というのは、画面表示上の縮小において、このブログ形式だと(そして僕のやり方だと)縦写真は不利、あまり綺麗に出てないよなあというのは自分でも思ってました。
画面がどうしても横長だから、せいぜい大きくしても、どうしても縮小がかかってしまうんですね。
かといって表示サイズバッチリにするのもなあ……しかし、樹の写真=縦が多いので、このままでいいのか? 課題ではないか?、とも、もちろん。
まあ、そこはあくまでブログ、自分としては、プリントなんぞして満足度を補っています。
(だからホントはプリントも見てもらいたい……)

RAW現像してる時は、あーだこーだいじってるうちに確かにそう思う時がありますね!
しかし、それを一晩寝てからまた見てみると……あれ? とか、恥ずかしかったりして。
そういうもんだ。んだ。

ソースカツ丼はまさしく福井のソウルフードだと思います。
ぴよさんも是非福井へ来たら食って、ぐったりしてください。笑


>> 2018/06/13 21:38
その節は、ようこそ喫茶「かつらの木」へ(笑)。

こうやって旅の一日をダイジェストで見ると、改めて濃密な一日だったなぁと(笑)。
雨の降る中、思う存分楽しみましたね。
どの巨樹もまた見たいし、三好野のソースかつ丼もまた食べたいなぁ(次回はセットで)。

>> 2018/06/14 17:27
RYO-JIさん>
あっ、マスター。笑
身体が少し冷えたこともあって、あのコーヒーはとてもうまかったです。
to-fuさんもそうだし、やはりデキる男は野立てのコーヒーなんですねえ。
いかす。

全く配慮なく全力で挑んでしまいましたが、RYO-JIさんとご一緒できて8倍は有意義になったと思います!
三好野のソースカツも、あれはあれで捨てがたいですよね。正直、朝飯抜いてまた食べたい……。
そうそう、この投稿の署名「狛」というリンクをクリックすると……??
(先日届いた新しい記事です。道中、やっぱり色々面白そうです……苦笑)









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