2018/07/15//Sun.
福井や兵庫にちょっと行ってみる旅 7
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K-1 / HD PENTAX-D FA 28-105mmF3.5-5.6ED DC WR
DP2 Merrill / 30mmf2.8
iPhone7

 兵庫に入った我々は、山の幸豊かな篠山市から巨樹探訪を開始しました。
 ばつぐんの機動力(自称)を活かして、目的地からかなり近い箇所で待ち合わせ、絵になること山の神の如しの「藤坂のカツラ」に会いに行きました。

 普段いばっていますが、関東平野にあまりカツラがないもので、実はカツラの巨樹は3度目。
 というか、2度目の「白山神社のカツラ」はこの旅の福井編で出会ったばかりなので……実にフレッシュな気持ちで対峙することができました
 (人間としてはもうフレッシュじゃないのにね! ←うるさい)。

 仰ぎ見る位置関係、逆光になりやすい環境も揃って、非常に感動的でした。
 山の神様は女神なんだとよく聞きます。女の人が山に入るとヤキモチを焼いて荒れるといい、女人禁制になったと。
 性質はともかくとしても、カツラの巨樹は、強さと同時に女性的なところがある樹だなといつも思います。
 カツラは巨樹として評価が難しい……なんて言ってないで、もっと色々な樹を訪ねてみたいですね。

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 ところで、この丹波地方で覚えておきたいのが、この、ケダモノ侵入を防ぐ鉄扉の存在です。
 とても緑が多い地方で、人間の力よりも森の勢いが完全に勝っている。
 人間はあくまで間借りして畑や住処を作っているという図式なので、そのぐるり周囲をこういうフェンスで囲った暮らしになる。
 獣を囲むんではなく、自分たちを囲んでいると言った方が正しいように思いました。
 だから、外の領域へ出て行くには、これを開けて出て、また閉めておかなくてはいけません。
 一体これからどういう無法地帯に踏み出して行くんだろう……とドキドキしますね。

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 藤坂のカツラへの道は結構険しかった。
 待ってよto-fuさァーん。
 いやほんと、身体が重かったので、少し運動しなくちゃダメだな……と焦りましたよ。
 まあ、ここまで来たんだから這ってでも行きますが、這って行きたくはない。


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 続いて、同じ篠山市内で堂々たる体躯の「安田の大杉」に出会いました。
 周辺環境がちょっと騒々しいところにある巨樹ですが、なんというか、良い樹でよかった(笑)。
 せっかく見つけやすいところにあるので、皆により親しまれて欲しいと思いました。

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 杉から0分のお隣さんにある「一本杉販売所」。
 別に一本杉を売ってるわけじゃないです。
 このランドマーク的な大杉にあやかって営業しているミニ道の駅みたいな施設ですね。

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 ここでご飯も食べられる!
 安田の大杉がもたらしてくれた、この旅いちばんの(素材の良い)お昼ご飯です!
 うわー、うまかった。
 ソースカツ丼の中毒性は置いておくとして、こんな旅を数日続けると、ちゃんとしたお食事が身体にしみるものです。
 大杉ありがとう!


 お昼の日が暑くなってきましたが、デカンショデカンショ進んで(意味不明)、「辻の四本杉」に会いに行きましょう。
 巨樹の記事をお読みの方は記憶にあると思いますが、この杉といえば、厳しいトラップをかいくぐらねば間近に立てないことで有名……


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 まさにこれ。(大友克洋先生)

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 だけどまあ、フウー、なんとかなったぜ……(いや、実際はそんなクールなハナシではない)。
 合体樹であることをむしろ誇示しているかのような「辻の四本杉」。
 知る人ぞ知る名キャラクターです。
 キリンのような立ち姿だとも思います。
 いかにも山里の神社というような雰囲気も良く、蜂さえいなければもっとゆっくりしたいようなところでした。

 

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 これが正解だったか……(ダメだって)。
 電気ビリビリだったかどうか、触ってないのでわかりませんが、見に行く方は十分気をつけて!
 周辺に人がいてくれるとは限りませんし……途中の畑にいらっしゃったら、事情を聞いてみたほうがいいかもしれない。
 もちろん夜間は無理!


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 というようなハプニングももちろん経て……そう来ないと面白くないや、みたいな言い方やめて!
 ええと、次なるポイントまでは、そこから少し走ることになります。

 to-fuさんとこうして一緒に巨樹巡りができるとは、ほんの半年前には全く予想もしていませんでした。
 西の国の巨樹探訪に取り掛かっていたRYO-JIさんとも合流できたし、前回、今回も、やはり思い切って出かけて来てよかったと思います。 
 巨樹巡りの魅力はこれだ、と、今更ここで並べて書きはしませんが(どっかに書いてある)、やってみると結構面白いんですよ?
 ですが、それを仲間と一緒にできるだなんて、さらに最高じゃないですか。ねえ。

 愉快に車を走らせていると、目の前にノーマークの巨樹がポンと現れたりもします。
 もちろん我々は車を停めて見に行きます。

 あなたは誰? と問うに、「春日江のカヤ」という名らしい。
 公民館の目印みたいに立っていて、老いた雰囲気を漂わせながらも、高々と枝を天に向けている。
 幹にある看板から、幹周は5メートルほどとのこと。

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 カヤで幹周5メートルあれば、なかなかの大きさです。
 周囲に高いものがないのですごく目立つのですが、どうやら後ろ半分は折れてしまったらしい……

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 そう眺めながら後ろに回ってみると、背中は悲惨な状態でした。
 大枝が折れた時に引き裂かれたのだと思いますが、白骨化と空洞化が進んでいます。
 もしかすると落雷が直撃したのかもしれない。
 それでもまだ急に倒れたりはしないだろうと思わせるところが、さすが長年生きてきた貫禄というところか。 
 公民館も含めて周囲が非常に綺麗で、たくさんの方々から大切に思われていることは間違いない。
 これも、周囲の環境込みで渋い良い樹だなあとしみじみ感じる樹でした。


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 犬も歩けば棒に当たる式に、ほいほい巨樹に出会える豊かな土地なのです。
 このカヤの木の近くに鳥居を見つけたんですが……to-fuさん、あの神社、我々「みどりの調査員」が訪問すべきという気がしませんか?
 ……ええ、行きましょう。

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 道は狭いし、行き止まって、あっまずい、とかやってるのを、すぐそばのお宅でテレビを見てるおっさんに網戸越しに目撃されてしまい、結局徒歩で出直す。
 調査の結果、木々はそこそこ大きく育ってはいたものの、御神木や巨樹はナシ。

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 予感がしたんだけどな……自信なくしちゃうな。
 自分に落胆しつつ、何やら解説があるので読んでみると、神社本体には何もないのに、謂れがすこぶる面白い。
 「くまあん神社」なんて初めて聞いた!
 熊野神社、熊野神社……と崩し字でムニャムニャ書いてたら、なんか読めない人が出て来て、ごまかしてたら、いつの間にか「くまあん神社」になってた。
 まるで笑い話のようですが、千年以上もの歴史を経ると、むしろそれが唯一無二の尊さを感じるようになってくるのかもしれません。
 古きものが魂を得る、日本的な話だとも言えるかな。
 埋もれて行方不明になっていた時期もあったようですが、今はここにひっそり落ち着いている。
 いい話じゃないですか。巨樹はなくとも、これは拾い物。


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 さてさて、のどかな光景の中を進んで。
 次の巨樹、日本一のもみの木「追手神社のモミ」に会うことができました。
 唸るほどデカい樹、さらには、唸ってもどうしようもない樹です。
 この写真にせよ、ほんと、to-fuさんはもうちょっとデカくたっていい。
 文句なく「巨樹」そのものを見せつけてくるモミでした。

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「あ……」

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「うん……」

 それを見守る、愉快な追手神社の狛犬サンたち。
 憎めないどころか、この造形の甘さが気になって仕方がない(笑)。
 塔のような頑強さを感じさせるモミから一変して、この狛犬たちは、材質が石であるとはとても思えない。
 失礼かもしれませんが……ソフビ? もしくは消しゴムかなんかで作ったようじゃありませんか。
 いいなあ、癒されます。
 ちっこいレプリカをキーホルダーにしたい。

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 追手神社は、見どころがある楽しい神社でした。
 巨大モミの前に立ってまたジタバタしたいし、再訪したい場所が増えることは幸せです。


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 日が少し傾き始め、柏原町へとやって来ました。
 無鉄砲な障害レースみたいなことをせずとも出会える、「木の根橋」こと「柏原の大ケヤキ」に到着。
 写真を撮り始めると、すわ出番とばかりにガイドおじさんが出動。
 グイグイ解説してくれます。笑

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 芸術でも自然でも巨樹でも同じものがあると思いますが、向かう方としては、自分の思うままを静かに受け止めるというのも捨てがたい。
 そういう意味では予備知識などはとりあえず最小限にしておいて……とも思うのですが、溢れる愛着から、おじさんたちが説明の手を緩めてくれません。笑
 これがまた節々興味深い知らないエピソードが挟まって来たりするから、聞き流せないのもあって。なかなかうまいな。

 ということで、片割れがおじさんにロックオンされている間にもう片方が撮る、しばらくしたら交代、みたいなチームプレーを展開するという異例の事態に。
 to-fuさんのサイト「with photograph」「柏原の大ケヤキ」には、地元発行のレアな資料の他、おじさんとデートしてるみたいなこの場のいい雰囲気(おい)を捉えた写真が載ってます。

 いやいや、茶化してますが、有難いことだと心から思います。
 これからも続けて、柏原町を盛り上げていって欲しいです。


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 観光協会的には織田家ゆかりの歴史スポットも余さず回るべしということでしたが、小冒険のせいもあって、ちょっとばかし疲れても来ました。
 観光してくるフリをしてその場を離れ、商店街の喫茶店でアイスコーヒーを楽しんで戻ってきたら、おじさんタイムは終了したようでした。
 
 またちょっとケヤキを見て、背後の柏原八幡宮だけはお詣りしていくことにしました。

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 国の重要文化財指定を受けている立派な神社です。
 こぢんまりとした街ですが、観光協会が熱意を込めたくなるのもわかる資源の豊かさ。

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 三重の塔の軒裏には、おじさんの解説通り「力持ち」がいました。
 彫り物は四方で違ったものが配置されて……うーん、やっぱり高速解説のせいで頭に入ってねえや。笑
 それにしてもシグマさん、重厚な描写を褒めてやろうと思ったら、直後のこの色はどうしたんですか。悪霊に取り憑かれたの?
 (あまりの電池消費のため、JPEGでしか撮らないことにしている昨今)


 巨樹の印象を大切にするのであれば、1日に訪ねる数を限るべき。
 それは共通認識ですが、同時に、こんな遠方まではなかなか再訪できないことも知っている。
 そういう葛藤があって、リサーチ自体はこの先の巨樹もいくつかしてありました。
 しかし、時間もさることながら、実感として、ここ柏原で終点とするのがむしろベストだと思いました。
 目一杯大切にされている巨樹を喜んで終わりにする。
 こうあるべきだと思いました。


 1日濃い内容に付き合っていただけたto-fuさんには、重ね重ね大感謝です。
 おかげさまで、この兵庫編は倍々に充実したものになったと思います。
 いずれまた近々。距離感を全く感じさせない挨拶をして別れました。

 さあてと、これからどうすっかな(ひとり旅モード)。
 お風呂さえあれば何とかなっちゃう、なので、とりあえず調べた施設目指して出発です。

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 と見せかけてその後、当該施設に立ち寄らない傍若無人ぶり。
 その夜には、福井県高浜町の、若狭湾を望む道の駅「シーサイド高浜」に居ました。
 充実の大浴場、完全無欠な施設、広い駐車場……原発マネーの潤いかな。
 広大な広間の畳でくつろぎながら、今日あったことをゆっくり回想しました。

 21時に寝て2時に起き、明日は長い帰り道。
 これからまた700キロくらい走るわけだから、眠れないと困るよなあなんて思っているうちに意識がなくなりました。
 予定通りに起床。
 「社長、俺をコイツに乗せてくれ」
 が決め台詞の日野トラックのCMのマネをしながら走り、敦賀の夜景に別れを告げ……日本海側を北上して進みました。

 (次回最終回)
>> 2018/07/16 00:42
こうして改めて見るとどう考えても1日で回るボリュームじゃありませんねこれ 笑
では雑に回ったのかといえばそんなこともない。むしろホクホクに満足な感じで。
僕ら意外とスナップ街歩き時代から体力落ちてないのかもしれませんよ!(そう思いたいだけ)

しかし連日早朝からの巨樹巡り、さらに夜間は大移動ですもんね。やっぱりすげえや 笑
何となく近いうちに再開できるような気がしていますが、次回はどんな困難が待ち受けているのか!?今から楽しみでなりません。
>> 2018/07/16 22:10
to-fuさん>
僕のうろうろ旅の中でも、おかげさまでかなり完成度の高い1日でした。
1日なのに書くことが山ほどあります。
to-fuさんには申し訳ないですが、全く気遣うことなく自分の楽しいようにやってしまいました。
この際何年こんな風にやってるかとか、いいお歳になったとか(ある程度)関係ないね!
……と、書いておこう。うん。

続けざまにやっていると、そういうことに身体が慣れてくるように思うんですが、やはり変な緊張が溜まってきますよね。
そういった意味でも、もっとのんびりと観光を挟んだりしたいんですが……節約旅行だから仕方ないですね。
工夫と慣れを活かしてしれっと充実した旅ができるようになりたいものです。
とはいえ、近々ご一緒しましたら、また全力でジタバタして楽しみましょう。
それしかないですもんねえ!笑








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スナップ経由の風景写真、巨樹探訪旅、無計画な遠出の紀行文が色々あります。
いつもどこかで何かしら変なことが起きます。

・巨樹探訪旅やってます。・
「巨樹を訪ねる」一覧



・11日間、2600キロ超。
 行き当たりばったり旅の紀行文・
「西日本長距離車旅」



・写真展(2013.2)・
「旅の、まだ途中」
(Web版が見られます)



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