2019/02/09//Sat.
巨樹を訪ねる 下塩江五本松(田島の五本松) 再訪
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K-1 mark2 / HD PENTAX-D FA 28-105mmF3.5-5.6ED DC WR

 福島県下郷町の八幡のケヤキを再訪した流れで、やはりどうしても再訪したかった巨樹がありました。
 それが、大ケヤキから下って1時間ほど西へ進んだ南会津町にある、こちらの五本松です。
 最初から、この2本の再訪はセットで考えていました。
 道沿いにそびえているので、ストリートビューでも確認できて位置断定が楽ですし、もちろん走っていけば堂々と視界に入ってきます。
 文句なく素晴らしいアカマツの巨樹です。

・前回、2016年7月に訪問した際の様子はこちら。・

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 前回の訪問は2年前の夏でしたが、今回は冬。
 ピークではないにせよ、周囲にはどっさりと積雪しています。
 目の前に消防小屋があり、こういうところのど真ん中に駐車するわけにはいかないので、雪の中に車を突っ込ませて。
 冬の時期に訪ねたいと狙ってきたわけでは必ずしもないのですが、やはり会津の巨樹、雪景色の中でサマになっていることが遠目にも感じられます。

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 マツなので、常緑であり、冬でも葉が青く豊かです。
 背も高く、枝も多い……五又に分岐した先端部が巨大な扇のように広がっています。
 気になるのは樹本体の状態ですが……

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 ああよかった! もう全然、心配ご無用という面持ちです。
 まあ、枝葉の状態からも異状ないよね、とは思っていましたが。

 マツクイムシや環境の変化などで、マツの巨樹は近年どんどん数を減らしていると聞きます。
 2年前に状態が良くとも、今日無事であるとは限らない。
 変わらず堂々とした体躯を誇示してくれたところに、なんともホッとしました。

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 そうそう、この感じ!
 まるで銅鉱の巨大な塊でできているかのような、メタリックにすら感じる赤銅色の肌と重量感。
 文化財・天然記念物としての価値の高さに唸らされるような重厚な存在感。
 前回は気づかなかったのですが、分岐点に着生しているのは桜でしょうか。

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 前回来た時はまだ機材もバラバラで、大した写真が残せませんでした。
 八幡のケヤキ共々、大変素晴らしい巨樹であることお墨付き(僕の)なので、フルサイズデジタルカメラでしっかり撮りたい! と、衝動に突き動かされるものがありました。
 期待通りのコンディション良い姿を撮れたことに喜びを感じます。
 ……が、今回、意外な伏兵だったのが強烈な逆光。真横から邪魔をしてきました。笑
 加えて冬の光が雪に反射してとても眩しく、コントラストを増し、アカマツの幹を余計真っ赤に照らし出します。

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 しかし、注釈しておきたいのは、写真の色調として、決して誇張して仕上げてはいないということ。
 この五本松の肌の色はとても鮮烈な赤銅色で、本当に惚れ惚れするような美しさです。
 青緑色の苔も鮮やかで、まるで銅に生じた緑青。
 年季が入ってなお荘厳さと剛健さ豪華さを失わない仏教建築を見ているかのような感動を呼び起こしてくれます。

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 巨樹冥利に尽きる! なんて興奮しながら撮っていると、頭上からズシャズシャと雪の塊が降ってきて危ない!
 三脚にセットした時も、雪やら水滴やらが降り注ぎ、たびたびレンズを拭きにいかねばなりませんでした。
 仰ぎ見れば……それも仕方ない、ほとんど松の傘の下にいるのですからね。

 この枝葉の様相もとても美しい。
 松葉は細く、大量で、よく見ればマツカサもたくさん付いているのがわかります。
 これほど巨大な松自体珍しい上に、これだけ堂々と健全に生育しているというのは、やはり地元の方の気遣いが反映されているのだと察します。
 それ抜きでは、おそらくあり得ないはず。

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 それを実証するかのように、解説板が新しくなっていました。
 これ、地味に嬉しい!
 天栄村で消えてしまって全く読めない解説板に出くわした同日だっただけに、なおさら……! 笑

 旧解説文もペンキが消えかけてましたしね。
 こうしてちゃんと見守ってるんだ、大事にしてるんだよという証を見られるのは、いいもんです。
 前回訪問時の写真と見比べると、名称も「下塩江五本松」と改められ、説明文自体もリニューアルされています。
 旧解説板の設置時から市町村合併されたということもありますね。
 街道沿いに立っていた、要するには標識の樹であったことも追加情報として書かれている。

 そう、まさにこれは「文化の宝」ですよ。
 まず並みの常識を持った方ならこの五本松を前にしてお粗末な感情は抱かないでしょうが、今後何百年にも渡って保ち伝えるべき宝とは、こういうもののことを言うのです。
 ましてや、それが命を持っている。すごいことです。

 ちょうど福島の真ん中にあることもあり、僕個人としても、また何度も訪れたい樹です。
 いつ寄ってもいい。
 この樹は、どんな季節でも絵になってくれる。


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「下塩江五本松」
福島県南会津町塩江
樹齢:190年(説明文の年代で計算)
樹種:アカマツ
樹高:30メートル
幹周:5.5メートル

>> 2019/02/09 23:27
ああ、これは素晴らしい。マツの巨樹というとどうしても風流だけど見応えは…というイメージが先行してしまいますが、こちらは巨樹としての魅力も十二分に感じられますね。最後のモノクロの1枚なんか本当に壮観です。枝の先端部分も線香花火みたいに繊細で見入ってしまいました。

我が地元では観光客を受け入れるためにホテルや民泊の整備が進められていて、そのために古くから残る多くの文化財を破壊していることが問題になっているそうです。目先のカネ、カネ、カネ…馬鹿なんじゃないかと思いますね。この解説版をうちの市長のジジイに見せて、知性は金では買えないんだということを教えてやりたいですよ。
>> 2019/02/10 10:07
to-fuさん>
庭園の中心的存在にある大松は実際、盆栽の領域と被っているわけですよね。
そっちの方向に進むのではなく、巨樹として存在しているマツはますます貴重なはず。
しかし、そんな世間の中での貴重さを除いても、この樹は自分の探訪に欠かせない素晴らしい巨樹だと思ってます。
いや、そう言いつつ、巨大盆栽だとして鑑賞してもかなりの見応えあるなあ、名樹だよなあ、と。笑

特に2月は中華圏の方々が大挙してこられるでしょうし、京都は大変みたいですよね。
受け入れようとしたらしたで、経済的な見返りの代わりに、多分何か大事なものを失う。
実はそうして失われるものこそ、一番大事なものだったり……そのことには失って初めて気づくのかもしれません。
巨樹もそうですが、文化財に実際触れることでちゃんと深く感動できる心を保って生きていきたい。
大切なのは、結局シンプルなことのはずなんですけどね。
>> 2019/02/11 21:23
なんとも見事な赤銅色!
太陽光や雪もプラスしているとはいえ、これこそが自然の姿である訳で
そんなタイミングに出会えたことも大きな喜びでしょうねぇ。
積雪の中に佇むそんなアカマツを想像するだけで福島に飛んでいきたくなります(笑)。

建て替えられた解説版を目にしたときの喜びもひとしおでしょうね!
心がほっこりする体験だと思うのです。
>> 2019/02/12 08:18
RYO-JIさん>
すごく鮮やかな色を、誇らしく見せているかのようでした。
松は縁起がいいとする感覚がよくわかる眺めですね。
そしてそう、雪にもとても映えて、眩しく光っているように見えました。
おめでたい、おめでたい。
我々、古い解説板に困らされ、悩まされることも度々ですからね。
こうして新しくしてもらえると、気分一新でよりよい巡りがやってきそうですよね。








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